【仏教用語/人物集 索引】

薄拘羅(はくら/ヴァックラ)

投稿日:2018年4月1日 更新日:

薄拘羅はお釈迦様の弟子です。病をしなかったことから、無病第一、また、伝承によると160歳まで長く生きたため長寿第一と称されます。

巴語でBākula,Bakkula,Vakkula(バックラ、ヴァックラ)、梵語でDvākula(ヴァックラ)ということから音写して、薄拘羅、摩倶羅、婆拘羅、婆駒羅、薄拘櫨などと記述されます。意訳では、善容、偉形、重姓、仁姓、類親などの記述があります。

テーラガーター(長老偈経)に伝えられるところによると、ヴァンサ国、コーサンビーの長者の子として生まれ両親から寵愛されましたが、ある日、実母がヤムナー河で彼を抱き沐浴していたところ、誤って落ちてしまい大魚に呑まれてしまいます。

やがてその下流でこの魚が釣り上げられて、バラナシの長者の娘がこの魚を買い、料理をしようとして腹を割くと、薄拘羅が出てきたといいます。長者の娘は子宝に恵まれていなかった為、非常に喜び実子の様に育てました。

これを伝え聞いた実の親は、「我が子であるから返してほしい」と懇願するも育母は許さず、ついに国王の裁定により、双方共有で育てるように申し渡されます。薄拘羅が結婚する際も生れと育ての両家でそれぞれ嫁をめとったといいます。薄拘羅の名がヴァックラ(重姓、仁姓、類親など)というのは、これに由来するという伝承です。

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