五下分結(ごげぶんけつ)
五下分結とは、欲界に属する五つの煩悩のことです。結は束縛のことであり、煩悩の異名。下分は欲界のこと。三界のうち最下の欲界(感覚で知ることのできる下界)に衆生を結び付けて、束縛している五種の煩悩、すなわち欲界における貧・瞋恚・有身見・戒禁取見・疑のことです。この五下分結がある限り、衆生は欲界に生を受け、これらを断滅すると、欲界に帰らぬ不還果を得るというのが、説一切有部などの伝統的見解でした。梵語(サンスクリット語) āvarabhāgīya saṃyojana アーヴァラバーギーヤ・サンヨージョナ巴語(パーリ語) orambhāgiya-saṃyojana オーランバーギヤ・サンヨージャナ・「五...