「 1243年 」 一覧

「正法眼蔵」三界唯心(さんがいゆいしん)

釈迦大師道、 三界唯一心、心外無別法。 心仏及衆生、是三無差別。 一句の道著は一代の挙力なり、一代の挙力は尽力の全挙なり。たとひ強為の為なりとも、云為の為なるべし。このゆゑに、いま如来道の三界唯心は、 ...

「正法眼蔵」龍吟(りゅうぎん)

舒州投子山慈済大師、因僧問、枯木裏還有龍吟也無(枯木裏還龍吟有りや無や)。 師曰、我道、髑髏裏有師子吼(我が道は、髑髏裏に師子吼有り)。 枯木死灰の談は、もとより外道の所教なり。しかあれども、外道のい ...

「正法眼蔵」家常(かじょう)

おほよそ仏祖の屋裡には、茶飯これ家常なり。この茶飯の儀、ひさしくつたはれて而今の現成なり。このゆゑに、仏祖茶飯の活計きたれるなり。 大陽山楷和尚、問投子曰、仏祖意句、如家常茶飯。離此之余、還有為人言句 ...

「正法眼蔵」眼睛(がんぜい)

億千万劫の参学を拈来して団圝せしむるは、八万四千の眼睛なり。 先師天童古仏、住瑞巖時、上堂示衆云、秋風清、秋月明。大地山河露眼睛。瑞巖点瞎重相見。棒喝交馳験衲僧(先師天童古仏、瑞巖に住せし時、上堂の示 ...

「正法眼蔵」法性(ほっしょう)

あるいは経巻にしたがひ、あるいは知識に従うて参学するに、無師独悟するなり。無師独悟は、法性の施為なり。たとひ生知なりとも、かならず尋師訪道すべし。たとひ無生知なりとも、かならず功夫弁道すべし。いづれの ...

「正法眼蔵」説心説性(せっしんせっしょう)

神山僧密禅師、与洞山悟本大師行次、悟本大師、指傍院曰(洞山悟本大師と行次に、悟本大師、傍院を指して曰く)、裏面有人説心説性(裏面に人有りて説心説性す)。 僧密師伯曰、是誰(是れ誰そ)。 悟本大師曰、被 ...

「正法眼蔵」遍参(へんざん)

仏祖の大道は、究竟参徹なり。足下無絲去なり。足下雲生なり。しかもかくのごとくなりといへども、花開世界起なり、吾常於此切なり。このゆゑに甜瓜徹蔕甜なり、苦瓠連根苦なり。甜甜徹蔕甜なり。かくのごとく参学し ...

「正法眼蔵」見仏(けんぶつ)

釈迦牟尼仏、告大衆言、若見諸相非相、即見如来。 いまの見諸相と見非相と、透脱せる体達なり。ゆゑに見如来なり。この見仏眼すでに参開なる現成を見仏とす。見仏眼の活路、これ参仏眼なり。 自仏を他方にみ、仏外 ...

「正法眼蔵」十方(じっぽう)

拳頭一隻、只箇十方なり。赤心一片、玲瓏十方なり。敲出骨裏髓了也(骨裏の髓を敲出し了れり)。 釈迦牟尼仏、告大衆言、十方仏土中、唯有一乗法。 いはゆる十方は、仏土を把来してこれをなせり。このゆゑに、仏土 ...

「正法眼蔵」梅華(ばいか)

先師天童古仏者、大宋慶元府太白名山天童景徳寺第三十代堂上大和尚なり。 上堂示衆云、天童仲冬第一句、槎々牙々老梅樹。忽開花一花両花、三四五花無数花。清不可誇、香不可誇。散作春容吹草木、衲僧箇清頂門禿。驀 ...

「正法眼蔵」坐禅儀(ざぜんぎ)

参禅は坐禅なり。 坐禅は静処よろし。坐蓐あつくしくべし。風烟をいらしむる事なかれ、雨露をもらしむることなかれ、容身の地を護持すべし。かつて金剛のうへに坐し、盤石のうへに坐する蹤跡あり、彼らみな草をあつ ...

「正法眼蔵」面授(めんじゅ)

爾時釈迦牟尼仏、西天竺国霊山会上、百万衆中、拈優曇花瞬目。於時摩訶迦葉尊者、破顔微笑。(爾の時に釈迦牟尼仏、西天竺国霊山会上、百万衆の中にして、優曇花を拈じて瞬目したまふ。時に摩訶迦葉尊者、破顔微笑せ ...

「正法眼蔵」洗面(せんめん)

法華経云、以油塗身、澡浴塵穢、著新浄衣、内外倶浄(油を以て身に塗り、塵穢を澡浴し、新浄の衣を著し、内外倶に浄らかなり)。 いはゆるこの法は、如来まさに法華会上にして、四安楽行の行人のためにときまします ...

「正法眼蔵」無情説法(むじょうせっぽう)

説法於説法するは、仏祖附嘱於仏祖の見成公案なり。この説法は法説なり。有情にあらず、無情にあらず。有為にあらず、無為にあらず。有為無為の因縁にあらず、従縁起の法にあらず。 しかあれども、鳥道に不行なり、 ...

「正法眼蔵」蜜語(みつご)

諸仏之所護念の大道を見成公案するに、汝亦如是、吾亦如是、善自護持、いまに証契せり。 雲居山弘覚大師、因官人送供問曰、世尊有密語有、迦葉不覆蔵。如何是世尊密語(雲居山弘覚大師、因みに官人、供を送りて問う ...

「正法眼蔵」仏道(ぶつどう)

曹渓古仏、あるとき衆にしめしていはく、慧能より七仏にいたるまで四十祖あり。 この道を参究するに、七仏より慧能にいたるまで四十仏なり。仏々祖々を算数するには、かくのごとく算数するなり。かくのごとく算数す ...

「正法眼蔵」仏経(ぶっきょう)

このなかに、教菩薩法あり、教諸仏法あり。おなじくこれ大道の調度なり。調度ぬしにしたがふ、ぬし調度をつかふ。これによりて、西天東地の仏祖、かならず或従知識、或従経巻の正当恁麼時、おのおの発意、修行、証果 ...

「正法眼蔵」諸法実相(しょほうじっそう)

仏祖の現成は究尽の実相なり。実相は諸法なり。諸法は如是相なり、如是性なり。如是身なり、如是心なり。如是世界なり、如是雲雨なり。如是行住坐臥なり、如是憂喜動静なり。如是挂杖払子なり、如是拈花破顔なり。如 ...

「正法眼蔵」葛藤(かっとう)

釈迦牟尼仏の正法眼蔵無上菩提を証伝せること、霊山会には迦葉大士のみなり。嫡々正証二十八世、菩提達磨尊者にいたる。尊者みづから震旦国に祖儀して、正法眼蔵無上菩提を太祖正宗普覚大師に附嘱し、二祖とせり。 ...

「正法眼蔵」菩提薩埵四摂法(ぼだいさったししょうぼう)

一者、布施。二者、愛語。三者、利行。四者、同事。 その布施といふは不貪なり。不貪といふは、むさぼらざるなり。むさぼらずといふは、よのなかにいふへつらはざるなり。たとひ四州を統領すれども、正道の教化をほ ...

「正法眼蔵」古仏心(こぶつしん)

祖宗の嗣法するところ、七仏より曹渓にいたるまで四十祖なり。曹渓より七仏にいたるまで四十仏なり。七仏ともに向上向下の功徳あるがゆゑに、曹渓にいたり七仏にいたる。曹渓に向上向下の功徳あるがゆゑに、七仏より ...

「正法眼蔵」空華(くうげ)

高祖道、一花開五葉、結果自然成。 この華開の時節、および光明色相を参学すべし。一華の重は五葉なり、五葉の開は一華なり。一華の道理の神通ずるところ、吾本来此土、伝法救迷情なり。光色の尋処は、この参学なる ...

「正法眼蔵」大悟(たいご)

仏々の大道、つたはれて綿密なり。祖々の功業、あらはれて平展なり。このゆゑに大悟現成し、不悟至道し、省悟弄悟し、失悟放行す。これ仏祖家常なり。挙拈する使得十二時あり、抛却する被使十二時あり。さらにこの関 ...

「正法眼蔵」行持(ぎょうじ)上

仏祖の大道、かならず無上の行持あり。道環して断絶せず、発心修行、菩提涅槃、しばらくの間隙あらず、行持道環なり。このゆゑに、みづからの強為にあらず、他の強為にあらず、不曽染汚の行持なり。 この行持の功徳 ...

「正法眼蔵」都機(つき)

諸月の円成すること、前三々のみにあらず、後三々のみにあらず。円成の諸月なる、前三々のみにあらず、後三々のみにあらず。このゆゑに、 釈迦牟尼仏言く、仏真法身、猶若虚空。応物現形、如水中月(仏の真法身は、 ...

「正法眼蔵」陀羅尼(だらに)

参学眼あきらかなるは、正法眼あきらかなり。正法眼あきらかなるゆゑに、参学眼あきらかなることをうるなり。この関捩を正伝すること、必然として大善知識に奉覲するちからなり。これ大因縁なり、これ大陀羅尼なり。 ...

竜本山 松井田院 不動寺 開山

寛元元年(1243年) 慈猛上人によって開山。御本尊 千手観音。 << 戻る



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