ガンジス川の支流にあたるネーランジャナー川。中国、日本では尼連禅河(にれんぜんが)という音訳で知られているインド・ビハール州ブッダガヤを流れる川です。ブッダになる前のシッダルタが苦行の無意味さに気づき、苦行を放棄したあとに沐浴(もくよく)した川として知られています。ネーランジャナー川はウルヴェーラの苦行林の東側を流れています。
シッダルタは苦行により命を落とす寸前までやせ、それでも真理を見いだせないまま苦行を続けました。ある時、ネーランジャナー川のそばで歌を歌って通り過ぎる農夫の声が聞こえてきました。「絃は強すぎると切れる。弱いと弱いでまた鳴らぬ。程ほどの調子にしめて、上手にかき鳴らすが良い。」シッダルタはこれを聞いて、このような苦行に耐えることができるようになっても、極端な苦行では真理どころか、無駄に心や身体を傷つけるだけであると気づきました。そして、苦行を放棄してしまいます。そして、さらなる真理へ到る方法を探すのでした。
ちなみに、この写真を撮った2005年9月はちょうど乾季で、この通り水位は少なめでした。
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