【仏教用語/人物集 索引】

一遍上人の遊行

投稿日:1273年1月1日 更新日:

再び修行する決心を固められた一遍上人は、故郷へ戻り、窪寺という閑室にこもり一人念仏三昧されます。この三年間の参籠の間に「十一不二頌じゅういちふにじゅ」(一遍上人の悟り境地を表す漢詩)を感得されました。

そして、文永10年(1273)菅生の岩屋寺での参籠を経て、家や土地など一切を捨てた遊行の旅に出られました。同行者は、超一、超二、念仏房、聖戒です。ただし、聖戒とは桜井(愛媛県今治市)で「臨終の時は必ず再会しましょう」と約束して別れています。

まず、当時極楽の東門の中心と考えられていた四天王寺を訪れた一遍上人は、本尊に念仏勧進の願を立てて、それを生涯の使命とされました。一遍上人は遊行によって、学問や理論ではなく、「念仏をとなえて極楽浄土へ往生する」という仏教的実践、つまり余計な考えは捨て、南無阿弥陀仏と声を出してとなえることを人々に勧めたのであり、それが念仏勧進でした。

一遍上人は遊行で出会った人々に「南無阿弥陀佛」と書かれた念仏札を配られましす。算(ふだ)を賦(くば)り結縁すること、これが「賦算」です。

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