【仏教用語/人物集 索引】

三島海雲(みしまかいうん)- カルピスの誕生

投稿日:1974年12月28日 更新日:

 
明治・大正・昭和時代の実業家。特にカルピス株式会社の創業者として著名。

三島海雲は、現在の大阪府箕面市にある教学寺の三島法城の長男として生まれました。西本願寺文学寮で学んだ後、英語の教師になった海雲は、仏教大学(現在の龍谷大学)に編入しましたが、入学後間もなくの1902(明治35)年、大学からのすすめもあり中国へ渡ります。

1905(明治38)年から雑貨商の事業を手がけるようになり、ある時、内モンゴルの地を訪れました。長旅の疲れですっかり胃腸が弱り、体調を崩していましたが、酸乳や馬乳酒といった乳酸菌を用いた飲料を飲んでいるうちに胃腸の調子が良くなり、体調も回復したといいます。

1915(大正4)年、大陸での経験を日本のために役立てようと帰国します。ある時、日本で流行りはじめていたヨーグルトを試食します。しかし、海雲さんにとってその味は、物足りないものだったので、もっとおいしい乳酸菌を使った食品を多くの人に提供したいと試行錯誤を重ねて乳酸菌を用いた様々な飲食物を世に出します。

新商品に仏教由来の名前をと考え、当初はカルシウムの「カル」と最高の味を意味する醍醐(サンスクリット語でサルピルマンダ)の「ピル」を合わせた「カルピル」が考えられましたが、「赤とんぼ」などで有名な作曲家・山田耕筰さんに相談したところ、「カルピル」は歯切れが悪いとの助言を受け、五味の次位である熟酥(サンスクリット語でサルピス)の「ピス」と合わせ「カルピス」という乳製品の名前が生まれたそうです。

1919(大正8)年7月7日、カルピスが発売されました。発売日の七夕に因んで天の川を意識した水玉模様のデザインとなり、現代まで続くスタイルとなっていきました。

生誕 1878年〈明治11年〉7月2日

命日 1974年〈昭和49年〉12月28日

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